成長する仕事、「働く仲間に最高の未来を」をコンセプトに美容室、ネイルサロンを経営してる原田です。
このブログでは指名売り上げを上げたい美容師さん、これからもっと成長したい美容師さんに向けたブログになってます。
売り上げアップのヒントになるかもしれないので是非参考にしてみて下さい。
また僕がお店を立ち上げてからの気付きや体験、などもシェアしていきますのでよろしくお願い致します。
ヘアカラーを考えるうえで、実はとても重要なのが「ブラウン」です。
美容師をしていると、アッシュ、ベージュ、ピンク、オリーブなど、どうしても色味に目がいきがちです。
でも、カラーを安定してキレイに発色させるためには、
「何色を入れるか」だけではなく、「どんなブラウンを土台にするか」
という考え方がとても大切です。
ブラウンは単なる茶色ではありません。
僕はブラウンを大きく、
赤褐色
緑褐色
青灰色
という方向で考えています。
この3つを理解すると、カラーの設計がかなり分かりやすくなります。
赤褐色とは?
赤褐色は、ブラウンの中に赤みを感じる色です。
イメージとしては、
ピンクブラウン
ローズブラウン
レッドブラウン
暖かみのあるベージュ
などのベースになります。
例えば、ピンク系のカラーを作る場合。
単純にピンクだけを入れるよりも、赤褐色のブラウンを土台として持たせた方が、
・色に厚みが出る
・毛先が薄く見えにくい
・退色しても極端に黄色くなりにくい
・暖色らしいツヤが出やすい
というメリットがあります。
特にブリーチ毛や既染毛では、毛先の色素が不足していることがあります。
そこに鮮やかなピンクだけを入れても、場合によっては色が浮いて見えたり、薄く見えたりします。
そこで赤褐色を混ぜる。
すると「色味」だけではなく「深さ」も作ることができます。
つまり赤褐色は、
暖色を支えるためのブラウン
と考えると分かりやすいと思います。
青灰色とは?
青灰色は、
赤みをほとんど感じない、冷たいブラウン
です。
黒に近いくらい暗くても、赤茶っぽく見えず、
透明感のあるダークカラーや寒色系カラーを作るときに非常に重要になります。
例えば、
ダークアッシュ
グレージュ
ブルーブラック
チャコール
暗めのオリーブ
などです。
日本人の髪を暗くするとき、ブラウン量が多すぎると赤茶色に見えやすくなることがあります。
「暗くしたいけれど重たくしたくない」
「黒に近づけたいけれど赤みはいらない」
「暗いのに透明感が欲しい」
そんなときに必要になるのが青灰色の考え方です。
つまり青灰色とは、
明度を落としながら赤みを感じさせないためのブラウン
です。
黒染めのようにただ濃くするのとは少し違います。
暗さの中に寒色方向のバランスを持たせることで、
「暗いけれど柔らかい」
「黒いけれど透明感がある」
という質感を作りやすくなります。
緑褐色は万能型
僕が特に使いやすいと考えているのが緑褐色です。
緑褐色は赤褐色ほど暖かくなく、青灰色ほど冷たくない。
ちょうど中間に位置するブラウンとして考えることができます。
だから、
暖色にも振れる。
寒色にも振れる。
非常に使いやすいブラウンです。
例えば緑褐色をベースに、
赤を足せば暖色方向へ。
青や紫を足せば寒色方向へ。
ベージュを合わせればナチュラル方向へ。
オリーブを足せば赤みを抑えた柔らかいカラーへ。
つまり、
カラーの中心軸として使いやすいブラウン
です。
さらに緑褐色は、単純に色をくすませるだけではなく、
カラーに深みを作る
という役割も持たせやすい。
ベージュだけでは軽すぎる。
アッシュだけでは寒すぎる。
ピンクだけでは鮮やかすぎる。
そんなときに緑褐色を少し混ぜることで、色に厚みと奥行きを出しやすくなります。
なぜブラウンを混ぜるとカラーが安定するのか?
ここが一番重要です。
実際のお客様の髪は、キャンバスのように均一ではありません。
根元。
中間。
毛先。
それぞれ条件が違います。
例えば、
根元は新生毛。
中間は数回カラーしている。
毛先は高明度で退色している。
さらに表面は紫外線を受け、襟足は暗い。
顔周りは毎日のアイロンで明るくなっている。
このように、1人のお客様の髪の中にも、
複数のアンダーカラーが存在しています。
ここに単色だけを入れるとどうなるか。
アンダーの違いがそのまま仕上がりの違いとして出やすくなります。
黄色いところでは黄色寄りに。
オレンジのところでは赤み寄りに。
明るい部分では鮮やかに。
暗い部分では濁って見える。
これがカラーのムラにつながります。
「混色」がアンダーの差を吸収する
そこで重要になるのがブラウンです。
ブラウンは基本的に複数の色が混ざってできています。
つまり単色よりも色の幅を持っています。
この幅があることで、
髪のアンダーが多少違っていても、
仕上がりを同じ方向へ寄せやすくなります。
これがブラウンを入れる大きな意味です。
例えばアッシュ単品の場合。
黄色い髪。
オレンジの髪。
赤みの強い髪。
それぞれ反応が変わります。
しかし、そこにブラウンを加えることで色の構成が複雑になり、
アンダーの影響を受けにくい設計ができます。
もちろん、ブラウンを入れればすべてのムラが消えるわけではありません。
明度差が大きい場合や、ブリーチ履歴、残留色素、ダメージ差、吸い込みの差が大きい場合には、別の塗り分けや補正も必要です。
ただ、
色相だけで染めるより、ブラウンを設計した方が圧倒的に安定しやすい。
これはカラーを考えるうえで非常に大切です。
ブラウンは「色を濁らせるもの」ではない
若い美容師ほど、
「ブラウンを入れると透明感がなくなる」
と思ってしまうことがあります。
でも本当は逆です。
ブラウンを使わないことで色が薄くなりすぎたり、アンダーが透けすぎたりすると、
結果的に濁って見えることがあります。
大切なのは、
ブラウンを入れるか入れないかではなく、どんなブラウンをどれくらい入れるか。
ここです。
赤褐色なら暖かさを残す。
青灰色なら赤みを抑える。
緑褐色なら中間を取りながら深みを作る。
目的に合わせてブラウンそのものを選ぶ必要があります。
カラー剤を見るときも「何ブラウンなのか?」を見る
カラー剤のチャートを見ると、
6NB
8ブラウン
7ベージュ
など、「ブラウン、ベージュ」と書いてある薬剤がたくさんあります。
でもメーカーによってブラウンの設計は違います。
同じブラウンでも、
赤みが強いブラウン。
黄み寄りのブラウン。
青みを感じるブラウン。
緑方向に設計されたブラウン。
それぞれ違います。
だから僕は、
「ブラウンだから全部同じ」ではなく、このブラウンは何色で構成されているのか?
という見方が大切だと思っています。
ここを理解すると、カラー剤を単なる番号ではなく、
色の材料として見ることができるようになります。
ヘアカラーは「色」ではなく「構成」で考える
お客様からは、
「ベージュにしたい」
「ピンクにしたい」
「赤みを消したい」
と言われます。
でも美容師側は、もっと細かく考えなければいけません。
現在のアンダーは何色なのか。
どれくらい明るいのか。
どれくらい色素が残っているのか。
どんなブラウンを土台にするのか。
そこから、
赤を足すのか。
青を足すのか。
紫を足すのか。
緑を足すのか。
この順番で考える。
だからヘアカラーは、
「好きな色を塗る技術」ではなく、「色を設計する技術」
だと思っています。
ブラウンを大きく分けて考えると、
赤褐色
暖色系カラーのベース。
ピンク、ローズ、レッドなどに深みとツヤを作りやすい。
青灰色
寒色系カラーのベース。
暗さを出しながら赤みを抑え、透明感を作りやすい。
緑褐色
暖色にも寒色にも動かしやすい中間的なブラウン。
深みを作りながら幅広いカラーに対応しやすい。
そして一番大切なのは、
ブラウンはアンダーの違いを埋めながら、仕上がりを安定させるために使う
という考え方です。
キレイなカラーを作るために必要なのは、色味をたくさん知ることだけではありません。
むしろ、
「ブラウンをどう作るか」
を理解すること。
ブラウンを理解すると、
色ムラへの対応。
色持ち。
深み。
透明感。
暖色。
寒色。
すべてのカラー設計が一段階上がります。
ヘアカラーは感覚だけではなく、色の構成を理解するともっと面白くなる。
そして、
上手な美容師ほど、派手な色ではなく“ベースとなるブラウン”を細かく見ている。
僕はそう考えています。