成長する仕事、「働く仲間に最高の未来を」をコンセプトに美容室、ネイルサロンを経営してる原田です。
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美容師が「髪のダメージ」を考えるとき、手触りやツヤだけで判断していませんか?
実は、髪の内部で起きている変化を見るうえで重要なキーワードがあります。
それが「システイン酸」です。
システイン酸とは?
髪の毛を構成するケラチンには「システイン」というアミノ酸が含まれています。
システイン同士が「SS結合(ジスルフィド結合)」をつくることで、髪の強度や形状を支えています。
カラーやブリーチ、パーマなどの薬剤施術では、このシステインやSS結合が酸化・還元などの化学反応を受けます。
その中でも、システインが強く酸化されることで生成するものの一つがシステイン酸です。
なぜシステイン酸がダメージの指標になるのか?
重要なのは、
「システイン酸が増えている=髪のタンパク質が強く酸化された状態」
と考えられることです。
特にブリーチなどの強い酸化処理では、SS結合だけではなく、システインがさらに酸化されてシステイン酸へ変化することがあります。
ここまで進むと、単純に「SS結合を戻せば元の髪になる」という話ではありません。
つまり、
ダメージした髪を元の健康な髪に完全に戻すことはできない。
だからこそ、美容師に必要なのは「傷んでからケアする」だけではなく、できるだけシステイン酸を増やさない施術設計です。
美容師が意識したい3つのこと
① 必要以上に薬剤を強くしない
「とりあえず強い薬剤」ではなく、
髪の履歴
↓
現在の毛髪状態
↓
必要な明度・形状
↓
必要最低限の薬剤パワー
という順番で考える。
薬剤を強くすることが技術ではありません。
必要な結果を、必要最低限の負担で出すこと。
これがダメージコントロールです。
② 「前処理」より「施術そのもの」を見直す
トリートメントをすればダメージがなくなるわけではありません。
重要なのは、
・過剰なアルカリを避ける
・過剰な酸化を避ける
・放置時間を適切に管理する
・既染部への薬剤の重複を減らす
・ブリーチの強度を必要以上に上げない
など、ダメージが発生する原因そのものを減らすことです。
トリートメントは大切。
でも、それ以上に大切なのは、
「傷ませない施術設計」
です。
③ 手触りだけで判断しない
トリートメントをすると、髪は一時的に手触りが良くなります。
しかし、
「手触りが良い=髪が健康」
とは限りません。
美容師は見た目や手触りだけではなく、
カラー履歴
ブリーチ履歴
パーマ・縮毛矯正履歴
毛先の状態
薬剤の重複
などを総合的に判断する必要があります。
ダメージレスとは「傷まない」ではない
美容室の施術で、髪を一切傷ませないというのは現実的ではありません。
だからこそ目指したいのは、
「必要以上にダメージさせない」
こと。
カラーならカラー。
パーマならパーマ。
縮毛矯正なら縮毛矯正。
それぞれの施術で起こる化学反応を理解して、髪に必要な仕事だけをする。
それが、本当の意味でのダメージコントロールだと思います。
美容師の技術は、薬剤を使いこなすことだけではありません。
髪の中で何が起きているのかを理解し、その結果を予測して薬剤を選択すること。
システイン酸という言葉を知るだけでも、髪のダメージに対する見方は変わります。
「この髪に何をするか」だけではなく、
「この髪に何をしないか」
まで考えられる美容師を目指したいですね。